住建築LABO一級建築士事務所

History

代表 古川 哲哉 が住建築LABO一級建築士事務所を開設し、様々な業務に携わり、

どのようにしてそれぞれの事業を行う事が出来るようになったのか。

また、何を目的にその事業を行っているのか、事務所の歩みをご紹介します。

1997年 大手ハウスメーカーに入社。住宅を中心に共同住宅、店舗、医院などの設計を担当する。
2005年 分譲事業の部署に異動。都内高級分譲地の企画開発、設計などを担当。
地域調査、属性調査から広告、権利関係、融資関係、地盤調査、設計と資材調達、協力工事店の募集など、多岐にわたる業務によってネットワークを獲得し、設計だけではない専門的な知識とその経験を積む。
この部署での経験と、当時の会社の停滞感が独立開業を決意させることとなり

2008年6月 住建築LABO一級建築士事務所を開設

開設の目的は、ハウスメーカー勤務で得た経験とネットワークで、クライアントとハウスメーカーの潤滑油となるような建築コンサルティングを行う事。

企業内では実現できない会社の事情や、大企業では多くの決定権者に左右される実情から、大企業の優れた部分を引き出しながらも、顧客にとっての最善へ導くために自分の経験を生かそうと考えていた。


開設に先立つ、前年の2007年夏には米国でサブプライムローンの問題が発覚し、金融、不動産業界に立ち込めた暗雲は、すぐに日本でも影響を及ぼすこととなっていた。高価格帯の不動産の顧客の購買意欲は、世界の金融市場のトラブルの影響を強く反映し、今となって振り返れば、誰もが不動産価格の崩壊が間近に迫っているのを感じていた。

1年後、2008年のリーマン・ブラザースの倒産は日本の経済を大きく揺るがし、不安は現実のものとなる。しかし、開業したての私にはそんな大きな流れなど気にする余裕もなく、とにかくどんな仕事でも受けて行こう、仲間とともに目の前の問題を何とか解決して成長して行くのだという、前を向くしかできない状況が将来の不安を打ち消していた。

幸いにも建築業界の仲間はもちろん、開業に際して広がった世界、不景気といわれる空気だからこその、異業種の交流も活発な時期だったため、そういった異業種交流会でのネットワークは、後に事業展開の上で財産となっていく事になる。

設計に関して、開設1年目から飲食店や医院の設計を紹介いただき、翌2009年には新築の住宅を竣工させる機会にも恵まれる。

更にはマンションのリノベーション、教育施設、古民家改修など、ハウスメーカーでは経験してこなかった新たな分野の設計にも出会い、その実現のために資材調達や業者の手配等も行う事で、事業は設計だけでなく小規模な請負工事にも展開していく。

開業当初に志していた建築コンサルティングに関しては、ハウスメーカーの外注としての業態などの整理が進まず停滞する。
しかし、一般の設計の依頼があればその設計を確実にこなしていく、工事の依頼があればそれも確実にこなしていく、そういった自分の理想だけにこだわらず、ニーズがあるところに価値があるというスタンスで依頼を受けて行く事が奏功し、ハウスメーカーのリフォーム部門の協力業者として、改装工事の企画~施工までを一貫してお手伝いしていく事で、積算や契約、経理などの新たな業務を経験していく。

これは後に設計とは別に、工事を請負う工事業者としての業態を展開する事を模索する契機となっていく。
新築住宅の設計は1年に約1棟ペースで、企画から竣工までという長い期間がかかるものの、幸いにも大きく重ならずに受注が続き、2011年には札幌、2015年には箱根と、以前のクライアントからの紹介で遠隔地の計画も行う機会に恵まれる。
一方、木造住宅の設計や工事のノウハウも蓄積されていく過程で、経験する事、学ぶことを続けながら、利益を産み出し続けるという、時に相反する事態に直面する場合の対処も検討しなければならないと感じており、アウトソーシングをしつつ顧客の満足を得る方法を検討せざるを得なくなっていく。更には自らの知識や経験が蓄積されることで可能になる事業が拡大する一方で、自分にしかできない事と自分でなくても可能な業務を整理していかなければ頭打ちになってしまう危機感を持ち始めた。
そこで考えたのが、企画や設計に比べアウトソーシングの費用割合が大きい工事請負を積極的に増やし、その為のスタッフを迎え入れ、教育し、業務を任せ、自らは自分にしかできない事に注力していくという、事務所を組織化していく事であった。


2013年より宅地建物取引業の免許を取得する事で不動産取引を業務に取り入れ、更には建築系の専門学校で講師をしながらスタッフ候補を探しつつ、教育に関しての自らのレベルアップを図るという取り組みを続けていく事になる。
2014年には縁あって1966年創業の「株式会社三経」という法人を、以前リフォームいただいたクライアントから譲り受ける事となる。これにより株式会社三経の所有する不動産の管理も業務に加わり、不動産関連の契約業務を経験する事で、建築だけでなく不動産と合わせたアプローチも可能となっていく。
2014年以降は、前職での上司が経営する建築会社の工事を請負う事が続き、住宅のリノベーションだけでなく、事務所の改装など大規模な工事を行う機会が増える。しかし、大規模になればなるほど必要な許認可や、何よりも協力工事業者の確保等、様々な問題に直面することとなる。
この頃になってくると2012年から始まったアベノミクスも影響してか、工事業者も仕事がなくて困るという時代から、職人の高齢化による人手不足とい違うステージに突入していく。消費税の増税、東京オリンピック誘致といった建築業界には一つの上昇トレンド期に入るが、その変化に対応するスピードで人を育てていくという事に対応するのは困難であり、痛みの激しい古い住宅改装や大規模な事務所や施設などの難解な案件を解決する事で精一杯という状況は、今にしてみると開業して初めての苦しい峠越えであった。
数多くの工事を完成させる事が出来たものの、その反面自らの手に余る程の請負工事は協力業者に大きな負担を強いる事になり、また個人の建築士事務所という形態での限界をも知る事になる。

開設10周年となる2018年には事務所の移転を行い、改めて事業の方向性、必要な資格や免許等を振り返る事になる。
事務所はコンパクトに、アウトソーシングする工事に関しては委託しやすい形での受注や、挑戦的に取り組む案件を明確に意識して取り組む。また、学び続ける部分も持ちつつ、今までの建築業界での経験や蓄積を生かした知識をアウトプットする事を、事業の一つの柱としていく中期計画を策定する。
関連事業として、建築士受験や建築学生向けの教育プログラムの研究。 

木造耐震改修に関しての計算ソフトの導入、既存住宅状況調査、解体工事周辺調査、一般ユーザーへの建築知識の発信などを計画する。  
設計、施工を経て、総合的な建築コンサルタントとしての住建築LABO一級建築士事務所を今後もよろしくお願いします。