住建築LABO一級建築士事務所

鉄骨の錆び補修

鉄骨造の柱脚(柱の根元)部が錆びて膨らむ事によって、仕上げていたモルタルを壊してしまっていた現場の補修。

柱脚の錆びの原因は不明。その他の部分の様子からサビ止め塗装が行われていたものの、経年劣化によってサビが進行してしまった模様。
ブラシでこする程度では落とせないほどの錆びだったので、専用の工具を用意。鉄の爪でガンガン削るような方法で錆びを削ります。
錆びによって膨れていたものの、幸い鉄骨自体は痩せていなかったので、さび止め塗装を行いモルタル修復を行う。
使用するのは樹脂モルタル。モルタルを硬化させるためのセメントの代わりに樹脂を使用して既存との接着性を高め、更に防水性を高める事で錆びの再進行を遅らせる目的で施工しています。
この建物は築30年を超えており、また賃貸中という事もあってあと何年使うか不透明な建物です。

様々な工法が考えられましたが、錆びの進行を出来るだけ抑える事とコストのバランス、その建物の用途や将来を含めてベターな工事を検討していく。

建築士事務所の仕事はそういった多くの要素をまとめて一つの解を導き出す事。

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